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vol.47

昨日の「当たり前」が連れてきた、スペシャルな現実、明日への希望。
佐藤勘六商店

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秋田県沿岸南部に位置する「にかほ市大竹地区」という集落と、そこで採れる「いちじく」に注目が集まっています。

注目のきっかけは、ウェブマガジンやケーブルテレビで"秋田の宝物"を精力的に掘り起こしている、藤本智士氏が企画したイベント。「いちじくいち」と題され、地元生産者や加工業者が一丸となって取り組んだ催しは、2日間で延べ約5,000人を集客し、新しいファン層の獲得に多大な貢献を果たしました。

「大竹のいちじくは、お茶請け、あるいは厳しい冬を越す保存食として人々の暮らしに浸透してきました。毎年秋の収穫期になると、"甘露煮を作らなければならない"といった使命感のようなものさえ、家々に漂っていた気がします。それが近年、食の多様化に伴って、あまり感じられなくなってきた。食の文化はこうして消えていくのかも・・・と大竹のいちじくの将来を危惧し、どうすれば甘露煮の文化を継続できるのか?を模索していました。そんな中での、藤本さんとの出会い。藤本さんには大竹のいちじくの現状を包み隠さず、全てをお伝えしました。すると、藤本さんからの答えは、我々では絶対に思いつかない素敵なイベント企画のお話。このチャンスは大竹のいちじく史上最大の追い風!と捉え、いちじく生産者の若手やお母さんたちに協力を呼びかけ、いちじくいち実行委員会を発足しました」

地域の食文化とイベントへ参加した経緯について丁寧にそう教えてくれたのは、酒販店と食品メーカーという二つの顔をもつ、佐藤勘六商店の4代目店主・佐藤玲さん。少子高齢化の影響で地元集落における酒類の消費量が落ち込む中、生き残りをかけ、数年前よりいちじくの加工販売に取り組んできました。

「いちじくいちを境に取材してくださるメディアや、SNS等で情報発信してくださる方が増え、集落といちじくに対する注目度が高まったことで、生産拡大への動きが強まりました。作り手たちも目に見えて意欲的になり、大竹は今、すごくいい雰囲気です。そして僕自身も、地場産業と特徴ある地元食を守ることにつながるのであれば、臆せず色々なことにチャレンジしようと思うようになりました」(佐藤さん)

佐藤勘六商店のいちじくの甘露煮は、大竹地区の一般家庭で長く当たり前に行われてきた作り方に基づいています。完成までの工程は、ヘタをひとつひとつ手作業で取り、茹で洗いをして、砂糖と水あめを加えて煮詰めるという流れ。

本当に特別なことは何もしていません。ただ、人が求める甘さは昔と違ってきているはずなので、砂糖と水あめの使用量は意識して変えていきました。当店の甘露煮が、茹で洗いの際に出る果実の香りと甘みを多分に含んだ露を一時保存し、商品の出荷時に加えているのは、いちじくそのものがもつ甘味成分を商品づくりに生かした結果です」(佐藤さん)

土地に根付いた伝統や文化にとどまらず、地方や集落そのものの存続さえも議題に上がる今日。そのような中にあって、地元の宝を磨くことで地域の未来に希望の種をまこうと前を向く、にかほ市大竹地区の人々の思いとともに、いちじくの甘露煮を一度味わってみてください。

佐藤勘六商店

佐藤勘六商店

秋田県にかほ市大竹字下後26
TEL:0184-74-3617
FAX:0184-74-3288

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