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vol.35

鹿角レディースファーム
北限のもも

北限のもも特集

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秋田県北東部、青森県と岩手県に接する「鹿角市」。稲作はもちろん、古くからりんごの栽培が盛んな地域である。15年ほど前から、市を挙げて「もも」の栽培に力を入れるようになり、それらは「北限のもも」として秋田県内はもとより、首都圏などへ出荷されている。今回は、この鹿角の農産物であるもも、そしてりんごを使った商品を開発、製造している女性にお話を伺った。

農家の女性が働く場所を。

鹿角市花輪新斗米。田園風景が広がるこの場所に、小さな加工所があった。加工所の中では、5名ほどの女性たちが、和やかな雰囲気で作業を行っている。
「鹿角レディースファーム」の代表・米田さんは、桃とりんごの栽培を行っている農家のお母さん。平成13年に、地域の農家の女性が農閑期に働いて、お給料を稼げる場所を作りたいとの思いから、加工所を設立したのが始まりだ。
「もちろん、そういう場所を作りたいという気持ちもありましたが、もうひとつは自分たちで丁寧に作った農産物を、多くの人においしく味わってもらいたいという思いもあったんです。そこで、初めはりんごを使ったスイーツを考えて、アップルパイの製造を始めました」。

大ヒット商品「黄金すいーつ かづのりんごパイ『極〜きわみ〜』」

黄金スイーツ かづのりんごパイ「極〜きわみ〜」は、2008年に鹿角市が行った「黄金歴史街道キャンペーン」の一環で開発された商品。「全国に誇る黄金スイーツを作りたい」という相談を受け、米田さんたちが作り出したものだ。保存料・添加物を一切使わず、鹿角の食材を活かしたものが求められ、さらに「驚くほどりんごがいっぱい入ったもの」を開発することになったという。
「りんごはふじを使っています。よく、お菓子には紅玉などが使われますが、私たちは、りんごのシャキシャキした食感を残したかった。そこで、試行錯誤を繰り返してふじを使うことにしました。余計な甘みを加えず、できるかぎり『りんごそのものの甘さ』を感じてもらえるように工夫しています」。
りんごは水分が出て、パイが柔らかくなってしまわないように十分に水気を切って使用。この商品の魅力は、なんと550gもりんごが入っているということ。実際にカットした写真を見れば、そのボリュームがわかるだろう。
「本当にりんごのおいしさを味わってもらいたい。そのために、さまざまな工程を経て、こだわって作っています」。
実際に食べた方からは「りんごの素朴な甘さが感じられておいしい」「懐かしい煮りんごの味がする」と喜ばれているという。

北限のももを使ったスイーツ

鹿角では、古くからりんごの果樹栽培が盛んだった。しかし、13年程前から桃の栽培が本格的にスタート。「北限のもも」というブランドで売り出されるようになった。もちろん、米田さんたちも桃の栽培を始め、桃の加工品を作るようになった。
「りんごに比べ、非常に傷つきやすく、扱いが難しいのが桃です。収穫のときも慎重に扱わないと、傷んでしまって売り物にならない。とはいえ、商品として出荷できなくても、味は同じ。それらを活用しておいしさを広めていきたいと思いました。そこで、いろいろな商品開発を検討し、秋田県総合食品研究センターの協力もいただきながら開発したのが『かづの北限 桃のコンポート』です」。
平成25年に行われた秋田県種苗交換会で農産加工品の最優秀賞を受賞。農林水産大臣賞も受賞した。ももは変色してしまいやすいという性質があり、綺麗な色で商品化するのに非常に苦労したという。
一口いただいてみると、爽やかなももの甘みが口に広がる。もも本来の食感が残っていて、まるで新鮮な桃を食べているかのようだ。
「桃の品種は数多くあって、コンポートに向いているものと向いていないものがあります。また、向いているものの中でも、品種によって微妙にシロップの色が変わるのも特徴です。あかつきや暁星などは、うっすらピンク色のシロップになりますが、川中島白桃などはシロップは無色に近い。品種ごとに仕込んでいるので、桃の品種の違いも楽しんでいただきたいです」。
コンポートした桃を使った「北限の桃 ムーストルテ」。こちらはムースの中にも桃の果肉が使われていて、自然の風味と甘みが絶妙と人気のスイーツだ。

すべて手作りにこだわりたい。手間隙かけた愛情たっぷりのスイーツたち。

作業をしている女性スタッフたちと談笑する米田さん(写真中央)

米田さんたちの作業は、すべて手作り。手間暇かけて作られている。加工場での作業を見ていると、みんな和気藹々と作業を進めていた。 「りんごも桃も、大量に使うので皮をむいたり、種を取ったりという作業が大変です。でも、それらもみんなで協力して、手作業で行っています。パイ生地も自分たちで手作りしていますし、パイの成形も手作業。でも、その分お客さんにおいしく食べて、喜んでもらいたいという気持ちを込められると思うんです」。 農家のお母さんたちが、愛情たっぷりで作ったスイーツたち。作る人たちの純粋な気持ちがこもった、素朴な味わいをぜひご賞味あれ。

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