しょっつる特集

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12月に入ると、秋田県沿岸ではハタハタの漁が盛んに行われます。秋田県の西側は日本海に面しており、ハタハタが産卵のために群れをなして押し寄せるからです。ハタハタは、秋田県の県魚に指定されており、全国でも秋田県民ほどハタハタを愛する県民はいません。ハタハタのシーズンになると、町のいたるところにハタハタの直売所が置かれ、「ハタハタ」と書かれたのぼりが目立ち始めます。各家庭の食卓には連日ハタハタが並び、深まっていく冬を感じさせてくれます。今回ご紹介するしょっつるは、このハタハタと深い関係がある食品なのです。

そもそも「しょっつる」って何でしょう?

しょっつる

しょっつるは「塩魚汁」と書く場合があります。その名の通り、魚と塩でできた「魚醤」です。東南アジアにもナンプラーやニョクマムといった魚醤があるように、しょっつるもその「魚醤」のひとつです。
もともとは、秋田県沿岸部に住む漁師が、獲れ過ぎてしまった魚を活用して自宅で作っていました。さまざまな魚を塩で漬け込んでいましたが、そのなかでもハタハタが多く使われていたようです。醤油が高級品であった時代に、しょっつるはその代用品として使われていました。しかし、醤油が手に入りやすくなるにつれ、しょっつるを作る家庭は次第に減っていきました。

そのような背景から、近年「しょっつる」という食文化を守り、伝えていこうという動きが見られるようになりました。ハタハタだけを使ったしょっつるなども作られ、秋田のおみやげ品としても認知されるようになっています。

しょっつるの作り方

作り手によって様々な方法がありますが、今回はハタハタのみを使ったしょっつるの作り方を教えていただきました。

1 ハタハタを水洗いする。

海水を流し、汚れを取ります。ハタハタには鱗がなく、ぬめりがあります。手でつかむのが意外と難しい魚です。重さを計り、ザルに入れて水洗いをします。

ハタハタを水洗いする。

2 塩をまぶす。

ハタハタはひとつの樽に20キロ。それに対して、塩は3キロほど。大量の塩をハタハタにまぶす作業は結構な重労働です。ぬるぬるとして扱いづらいハタハタが白っぽくなり、ぬめりが消えるほど塩を入れます。

塩をまぶす。

3 熟成させる。

ハタハタの漬け込み作業が完了すると、だいたいひと月に一度のペースで混ぜる作業を行います。夏場は熟成が進むので、もう少し頻繁に行います。塩を入れたことで出た水は捨て、下から上を返すように混ぜます。次第に分解されたハタハタは、上には脂肪分が浮き、底には骨とブリコ(ハタハタの卵)が溜まります。その中間にある液体が、しょっつるとなるのです。

熟成させる。

4 ろ過する。

1年半から2年ほど混ぜ返す作業を繰り返し、熟成させます。熟成が終了すると、骨とブリコを取り除き、加熱殺菌。その後、ろ紙を使ってろ過する作業を行います。9〜10回ろ過を繰り返し、透き通った琥珀色のしょっつるが出来上がります。

ろ過する。

しょっつるって、どうやって使うの?

しょっつる料理

秋田県では「しょっつる鍋」として使われるのがスタンダード。鍋に湯を沸かし、昆布で出汁をとります。そこに頭と内臓を取り除いたハタハタ、ネギ、豆腐を入れてしょっつるで味を整えます。とてもシンプルな料理ですが、しょっつるの旨味を味わうのに最適です。ハタハタが手に入らないときは、白身のお魚を代用しても大丈夫!
また、しょっつるを炒め物に少しプラスするだけで、グッと旨味が増します。パスタなどの隠し味にも、肉の下味付けにも使えます。カレーやチャーハンなど、本当に幅広く使うことができるのです。お肉にもみ込むと、肉が柔らかくなる効果もあるんですよ。

しょっつる

「しょっつる」は旨味成分が豊富!天然の旨味調味料なのです。

天然のアミノ酸が豊富なしょっつる。料理に加えることで、味がまろやかになり、深みを生み出してくれます。
普段の料理に少しプラスするだけで、ワンランク上の味になる。天然の旨味調味料・しょっつるをぜひご家庭でもお試しください!

■ 今回「しょっつる」の取材に協力してくださったお店

秋田県漁港北部総括支所の女性部「ひより会」

秋田県漁港北部総括支所の女性部「ひより会」

平成14年に発足した「ひより会」。自分たちの獲った規格外のハタハタを活用するため、しょっつる作りを始めた。平成16年よりハタハタだけを使ったタイプ(写真下の右側2本、「鍋通亭しょっつる八森ハタハタ100%」)と、ハタハタにあじ、すけそうだら、ほっけなどを加えて作ったタイプ(写真下の中央2本、「鍋通亭しょっつるハタハタブレンド」)の販売を開始。今年からはハタハタの頭と内臓を取り除いて作った「吟醸」タイプ、10年ものの限定品「十年熟成」も販売する予定だ。会員は9名。元気いっぱいの会員たちが、目の前で水揚げされた新鮮な魚を使って、全て手作業で丁寧に作っている。

〒018-2609
秋田県山本郡八峰町八森字門の沢124
TEL&FAX:0185-78-2629
代表/岡本リセ子さん

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